ひきこもり社長
宮武将大さんのターニングポイント
これからの目標や夢は?
ひきこもりの子どもたちへ
ひきこもり社長からのメッセージ
ひきこもり社長 宮武将大さん
「人生に無駄はないですよね。」
と話すのは、宮武将大さん(33)。
香川県高松市を中心に活動する
一般社団法人hito.toco(ヒトトコ)の代表で、
就労支援を必要とされる方々へのサポート、
ひきこもりや不登校児のサポート、
また子どもや若者が孤立しないための
居場所作りに奔走する日々を送っている。
将大さんが、これらの事業を
立ち上げるきっかけとなったのは、
自身のひきこもり体験だった。
実は、将大さん、
小学6年生から20歳までの8年の間
ひきこもり、学校にはほぼ通っていない。
ひきこもったきっかけは、
「勉強がしんどくなってきたから」。
元来、真面目な性格で、
先生に言われたことを素直に
実行しようとする性分。
しかし、
小学校5年生の3学期あたりから、
勉強が難しくなり、
授業や宿題などの出された課題を
こなしていくのが辛くなり始め、
だからといって面と向かって
担任の先生にそのしんどさを
吐き出すこともできず、
学校に行き渋るようになった。
そして、小学校6年生の夏休み明けから、
学校には行かなくなった。
中学校にもほぼ行かず、
そのまま高校にも進学せず、
20歳までひきこもった。
その間、将大さんはゲームをしたり、
漫画を読んだりすると同時に、
母、裕子さんの誘いに応じて
スーパーに行ったり、外食したり、
時には大阪のUSJに出かけたり、
また幼馴染らと過ごすこともあった。
学校に行かないという選択はしたが、
家から一歩も出ないという
ひきこもりではない。
常日頃から、外に出て、
人に会う生活をしていた。
そして、20歳になったある日。
将大さんは、「バイトするわ。」と
家族に告げ、自らアルバイトを探し、
スーパーで働き始める。
翌年、21歳で通信制の高校に入学し、
3年後、24歳で大学に入学する。
ここからは、縮んだバネが弾けたように、
精力的に活動を始め、大学生活では、
学園祭の実行委員長やサークルの長など
4つの長を兼任し、
大学4年時にはひきこもり支援を始めた。
28歳で大学卒業と同時に、
介護の会社に入社。
まずは、総務からはじまり
経理や人事も担当した。
平日はサラリーマンとして働き、
週末はひきこもりの支援。
そんな生活が2年経った30歳、
直弾版で社長に訴え、
社内ベンチャーを立ち上げる。
これによって、
平日に両方の仕事ができるようになった。
そして、この会社で働いた4年間の間に
取締役までのぼりつめた。
しかし、2018年、32歳の時、
「(独立する)風がきています」と、
上司に伝え、円満退社し、現在に至る。
「ひきこもった時間があったからこそ、
今の自分がいる。
本当に人生には無駄がないですね。」
将大さんが話す、この言葉に、
ずしりとした重みを感じた。
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